数あるダイエット法の根底には「抗炎症」。抗酸化・抗糖化の次は、抗炎症がトレンド
アンチエイジングの三種の神器といえば、抗酸化・抗糖化・抗炎症だ。
ダイエットの基本にも通じるワードとして、今後トレンドになりそう。
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糖質制限だ、脂質制限だ、いや断食だと次々に新説、奇説が出てくるダイエット法。
表面的には多種多様だが、根底には「抗炎症」という同じキーワードが隠れているようだ。
生体にとって「炎症」は恒常性を維持する反応の一部だ。
細菌やウイルスが侵入したときは、侵入者を認識する「センサー」が働き、免疫細胞が外敵を排除すべく、炎症物質を放出。その刺激で、血管の拡張や血流の増大、発熱などの急性炎症反応が生じる。
実は、この「センサー」は死んだ細胞から放出される廃棄物にも反応するため、健康な生体内でも、慢性炎症がおき火のようにくすぶっている。
以前から、慢性炎症は生活習慣病や一部のがん、アルツハイマー型認知症を引き起こす可能性が指摘されており、炎症を誘発する栄養素の摂取が少ない人の方が、心疾患や大腸がん、うつ病リスクが低いことが知られている。
食物の「炎症能」は、食物炎症指数(DII)で示される。
2014年に米サウス・カロライナ大学の研究チームが考案したもので、身体の炎症度を反映する炎症バイオマーカーの数値から、45の栄養素および食物の炎症能をスコア化したのだ。
指数がマイナスなら「抗炎症作用=健康に良い」栄養素(食物)であり、プラスなら「炎症促進=健康に悪い」を意味する。
DIIが低い抗炎症栄養素は、ビタミン/ミネラル群のほか、オメガ3脂肪酸、多価不飽和脂肪酸など納得の栄養素が並ぶ。特に、ビタミンDと食物繊維は抗炎症能が高い。
香辛料や生姜、タマネギといった香味野菜、緑茶やハーブに含まれるポリフェノールも優等生だ。
一方、これまでも悪者扱いだった炭水化物、コレステロール、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸はDIIが高かった。また、栄養素ではないが「カロリー」も炎症促進に働くことが示されている。
結局、あまたあるダイエット法の違いは「慢性炎症」に対するアプローチの違いなのだろう。
根が同じなら「続くダイエットが、良いダイエット」である。
(取材・構成/医学ライター・井手ゆきえ)
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